大阪人が時々ふらっと食べたくなるもの。
おたふくソースのお好み焼き、551の豚まん、それから「りくろーおじさんのチーズケーキ」。
千葉県民になって今年で8年になるけれど、私の実家は大阪です。
上京して「お好み屋さん」に入って、いろいろビックリ。「もんじゃ」なるものを初めて見た! それからソースの味が全然違う。おたふくソースと同じ感覚でかけようとしたら、周りに「そんなにかけたら辛い!」と全力で止められました。関東風のお好み焼きは美味しいけれど、やっぱり「おたふくソース」がたまに懐かしくなるのです。
それから「豚まん」。関東で「豚まん」といったら、あっちこっちで周りの人の目が点に。「肉まんじゃないの?」「豚まんって笑」とあちこちで言われるものだから、もう悔しくなってしまって、断固「豚まん」で貫き通しています。たまに周りにつられて「肉まん」と言ってしまうと、「関東に魂売ったな」と笑われたりもして。そんな些細なことでワイワイするたび、キングオブ豚まん「551の蓬莱」が食べたくなる。
そして、もうひとつ食べたくなるのが、今回の主役。「りくろーおじさんのチーズケーキ」です。
私にとっては「難波や心斎橋に行った帰りには、りくろーおじさんの行列に並ぶもの」。焼き立てホカホカのチーズケーキを膝に抱えて帰るのが定番でした。
フワシュワ食感の軽いスフレチーズケーキなので、少人数の家族でもワンホールぺろりと食べられちゃう。一度、帰宅したら「りくろーおじさん」の箱がリビングに置いてあって、「あ、お母さんお土産に買ってきてくれたんだ!」と大喜びで箱を開けてみたら、1/4しか残っていないこともあったほど。私が帰ってくる前に、母がひとりで3/4食べてしまっていたのです。他のホールケーキだったらありえない!
そんな大阪なら知らない人はいない超有名ケーキなんですが…関東ではなぜか誰も知らないんです。大阪府民にとっては当たり前の、焼き立てチーズケーキを待つ大行列も、焼き上がりを知らせるベルの音も、ニッコリ笑ったおじさんの焼印も、まさかの誰も知らない!
それもそのはず。「りくろーおじさん」は心斎橋の本店をはじめ、大阪に12店舗を構える超有名チーズケーキ屋さんなのですが、大阪府外の店舗はゼロなんです。賞味期限が「購入日を含め3日」で、かさばる生菓子だから、お土産にもしづらい。それもあって、知られざる「大阪人熱愛グルメ」になっているようです。
ふとした拍子に、そんな「りくろーおじさん」が食べたくなって。なんとなく検索をしてみたんです。
え、通販やってる?!
大阪の外では買えないと思っていたあの「りくろーおじさん」が!まさかのオンラインショップを持っていて、全国発送に対応しているじゃありませんか!チーズケーキはワンホール765円。送料は千葉県だと1200円。送料の方が本体より高い…。
一度は諦めてショップページを閉じました。だって、「りくろーおじさん」は焼き立てのプルンプルンの状態が一番美味しいんです。焼いてから日が経って固くなっているチーズケーキをかなりの割高で買うくらいなら、次の帰省まで我慢した方がいいかもしれない…。
でもやっぱり、あのチーズケーキが食べたい。
公式サイトを知って数日後、私は「りくろーおじさんのチーズケーキ」をポチっていました。ワンホール。一人暮らしなのに。
このおじさんの焼印!大阪で暮らしていた頃、何回この顔を見たことか!
でもやっぱりクール便での配送だから、ケーキはひんやり冷えていて、表面もしわくちゃです。焼き立てのプルンプルンの状態を知っている大阪人としては、やっぱりちょっと残念。
…と思っていたら。
箱の側面を見ると、「チーズケーキのあたため方」が載ってるじゃありませんか!さっそく試してみました。
じーっと見ていると、本当にレンジの中でふわっと膨らむ瞬間が!そしてお店の前を通った時の、ふんわり優しいケーキの香りが…!
左が加熱前、左が過熱後。ふんわり膨らみました!
加熱しすぎるとケーキに亀裂が入ってしまったり、逆にしぼんでしまうこともあるのでご注意を。
ああ、この味。懐かしいです。外周にぐるりとあしらわれたレーズン、いつ食べるかいつも悩むんですよね。一気に食べてジューシーさを楽しむか、ちょっとした味変を楽しみにチマチマ食べるか。
さすがに賞味期限が「発送日を含む3日」、千葉県からおとりよせをすると到着日(夕方)+翌日の2日間でワンホール食べるのは厳しかったので、友人を召喚。「りくろーおじさん」を知らない友人に布教しながらいただきました。
「焼き立てはもっともっと美味しいんだよ。私は小さい頃からこのケーキをよく食べていて…」
これからも何度か、次は「布教」目的で頼んでしまいそうです。
http://www.rikuro.co.jp/